◆二つの原爆行事◆ わが府中町の原爆慰霊祭は、多数の被爆遺体が焼かれた府中大川の河川敷広場で。鎮魂供養とともに中学生の作文が注目ですが、今年もよく練り上げたメッセージが参列者をうならせました。

 「コロナ禍の無観客五輪。当たり前のことが当たり前でなくなったのは76年前も」と生活者の視点で戦争を振り返り、「五輪にさまざまな意見がある中、平和は政治や経済の利益と混同することのないよう」立ち止まり「どこかの国が困れば助ける」「小さな行動を重ねる」などと結びます。

 意地悪な田中は校長に「指導のたまものですね」と話しかけたものの「基本、生徒たちが考えました」ときっぱり。さすがです。

 広島市の平和公園南の河岸であった「不戦の碑」碑前祭にも参加。中国新聞労組が主催し、慰霊とともに「戦争のためにペンを執らない」誓いの場です。

 祖父が海軍少年兵として呉にいたという新聞労連委員長は「新聞が戦争に加担した反省を出発点に行動しよう。市民を犠牲にする権力は批判し続けよう」と語気強い挨拶。会社代表の労務担当重役も「コロナ禍で国民生活が制約される中の国策五輪は気持ち悪い空気。報道は敏感になろう」と呼びかけました。

 行事とシンポジウムはユーチューブ中継され、後日でも見られます。慰霊の場で発信が広がったといえる今年の8・6かもしれません。

  ◇ 田中は昨日、町内の病院で2度目のコロナ予防接種。きょうは発熱を警戒したけど影響なく、炎天下の行事に参加できました。「老人力」がついたおかげです。そういえばこの病院も被爆者治療にあたった古い精神科です。(2021年8月6日)

マルチーズ、花の画像のようです

慰霊と発信(2021年8月6日)

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