町議3人を含む5人の激戦だった府中町長選(5月26日投開票)は、自民、公明、連合と現職町長までが加わった川上翔一郎氏が敗れ、同じ保守系の元町議、寺尾光司氏が大差で勝ちました。
田中の推した寺尾氏は良識派ですが、組織を持たぬ地味な65歳なので、大型選対に多数の町議が支援についた37歳川上氏に倍近い票差を付けたのは予想以上でした。候補者本人の評価もありますが、中本県会議長が町外から川上氏に強い肩入れをしたことが、町民の反発を招いた面もありました。広島1区に編入された町で岸田文雄事務所も動きましたが、金権・自民の不人気も響きました。
共産町議だった二見伸吾氏は、自民党の批判票の受け皿にもなったはずが思ったほど伸びず。逆に全く無名の34歳松本真明氏が爽やかイメージで3000票以上集めたのも予想外でした。
とはいえ5人の激戦で盛り上がるはずだったのに投票率は37.71%。町民の6割が投票しない現実も考えさせられます。府中では9月に町議選があります。今回落選した4人も立候補するとみられます。選挙だけでなく町政そのものへの関心を盛り上げ論議を活性化させたいところ。議員の言動をあげつらって叩く時ではないでしょう。
◆良識派の勝利◆