◆赤信号みんなで渡れば◆ ルール破りや規則違反も多数決でOKにすれば問題なし-。わが府中町議会で5月末、そんな議事がありました。情けないことですが、民主主義の基本が損なわれた実例をSNSでもご報告。(ちょっとややこしい話です)

 2月19日の全員協議会(全協)で「政治倫理条例をパワハラなどに拡大適用する申し合わせ」が質疑、討論抜きの多数決決定(10対6)されたことについて、5月31日の議会運営委員会(議運)で議論した件です。

 言うまでもありませんが、議事は「提案→質疑→討論→採決」が大原則。例外は討論が容易に終結しない時の打ち切り動議だけです。ところが2月全協では、提案直後いきなり採決を求める動議が副議長から出され、質疑、討論抜きで多数決されたのです。(全協で議決することも異常ですが) 口うるさい田中の質疑、討論を嫌がったためなのか、口うるさくない議員の質疑も封じられた乱暴な多数決でした。

 田中は会議規則や実務書などを示し「審議不要の動議等は法令違反」(全国町村議長会の運営基準)と訴え。「熟議の民主主義」を説きましたが、議長らは「動議を諮って皆で決めたこと」と言い張るばかり。

 法令に詳しいはずの議会事務局長も「副議長の動議は質疑討論の省略を求めたのでなく即決を求めたので合法。結果的に質疑討論が省略されただけ」との珍説で議長らをかばう始末です。

 激論の中、議運委員長は事務局作成の台本を見ながら「合法か違法か採決で決めよう」と言い出し、あろうことか多数決で「法令違反なし」を結論づけてしまいました。

 「赤信号みなで渡れば-」の世界ですが、傍聴席(別室の音声傍聴)の町民は田中に声援を送りながら盛り上がったとのことです。議会民主化のための田中の仕事はこれからです。(2021年6月5日)

問答無用か(2021年5月31日)

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